国語の入試問題において、論説文(説明文)と小説(物語文)が一題すつ出題される場合が多いですが、どちらかが随筆文に代わることがあります。今回は、随筆文の読み方を解説いたします。
随筆文は、筆者自身が体験したことなどに対し、筆者の考えや主張を述べた文章です。したがって、「私は」などのように一人称で語られ、心情は地の文で明確に書かれることが多いので、比較的理解しやすい文章です。小説と同様に動作や表情、言動からも心情を読み取ることができます。論説文と小説の中間的な存在と考えても良いでしょう。古くは、日本三大随筆である、枕草子(清少納言)、方丈記(鴨長明)、徒然草(兼好法師)にみられるように、美しい日本語を使って多種多様な表現技巧を用い、筆者の心情を著わしたエッセイです。現代風でいえば、ブログといった感覚でしょう。構成は、体験や話題の部分と筆者の考え・気持ち・主張の部分からなり、筆者の心情および心情の変化を問う問題が出題されます。学習の手順としては、論説文と小説を学んだ後で随筆を学ぶと良いかと考えます。なぜなら、論説文と小説の読解の両方の技法が必要とされるからです。
清風南海中学校の入試問題より
2020年度(A入試・SG入試)の大問2です。
問6 傍線部④「欲しいと思っていりことさえ父に気取られないようにと、心を砕くようになった」理由として、最も適当なものを次の中から選びなさい。
ア)要らない出費をさせてしまったと反省し、本当に欲しいものが出来たときのために、ひかえめにしておこうと思ったから。
イ)自分の何気ない振る舞いで、父に要らない出費をさせたり、よその人にまで迷惑をかけたりすることになると思ったから。
ウ)自分のわがままで父を振り回して不要な出費をさせ、店員まで困らせたことで、もう少し大人になるべきだと思ったから。
エ)意味のない自己満足を感じている父と不要な出費をさせた店員を見て、不快な思いは二度としたくないと思ったから。
解答 イ
「心を砕く」という慣用句表現があります。「いろいろと気を遣う」という意味になります。慣用句については、本来の意味が変わってしまっているので暗記していないと意味がとれません。日ごろから知識を積み上げていくことが大切です。設問に対する理由は、傍線部より前にあるデパートでの出来事が原因していることが分かります。その出来事の次に「僕はと言えば、またも父に要らざる出費をさせてしまった後悔と、そのせいでこの店員が叱られることになった申し訳なさで、胸がつぶれ、消えがたい気持ちでした。」と心情表現がずばり書いてあります。この心情表現とそれぞれの選択肢を照合させて正解を探します。
ア)は「本当に欲しいものが出来たときのために、ひかえめにしておこう」が不適切です。
ウ)は、「自分のわがままで父を振り回して」と「もう少し大人になるべきだ」が不適切です。
エ)は、「不要な出費をさせた店員」が不適切です。
上記消去法から、正解はイ)となります。
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