大阪屈指の名門中高一貫私立校で、併設高校の大学合格実績は国立大学140名(内医学科36名)を誇ります。

本校の教育方針は、「世の光であれ」を校訓とし、広く世界に目を向け、柔軟に対応できる真の国際人の育成を目指しています。また、互いの心を交流させ、豊かな心を育てる徳育を重視しています。
学習内容については、学習内容高い学力と人間力の養成とし、中高一貫教育による、カリキュラムの無駄を省いた、ゆとりある深い学びで学力向上を図っています。全員が大学進学を希望しているため、日々の授業を通じて高い学力が身につくようなカリキュラムが編成されています。また、「アッシステンツァ(ともにいること)」を通して生徒の現状を把握した先生たちにより、生徒一人ひとりの変化に気を配り、個に対応する柔軟な指導が展開されています。
中高6ヵ年を3期に分け、第1期(中1・中2)では基礎学力の充実と、、多様な価値観を受け入れるおおらかな心を養います。第2期(中3・高1)では関心領域を広げながら、教科の枠を超えて知識を関連づけ、体系化する能力を養成し、将来に向けて、自己の適性を見極めます。第3期(高2・高3)は文系・理系に分かれ、進路実現に向けて、実戦力を養うとともに、社会における自己の役割についての考えを深めます。
合宿による協同生活や社会人講話、OBによる研究紹介などから刺激を受け、高い職業意識が育まれています。

では、入試問題を見ていきましょう。

2020年度国語の出題は、物語文・論説文・俳句の3題となっています。

  • 語句の意味3問
  • 傍線部に対しての記述問題4問
  • 文章の内容に関する問題3問
  • 副詞の挿入4問
  • 俳句の穴埋め5問

では内容をみていきましょう。

まずは、物語文から。

問3 傍線部①「強くなりたいって、思っているのに…」とありますが、「ユウ」の目指す強さとはどのような強さですか。三十字以内で説明しなさい(句読点も一字に数えます)。

『あれは、俺の弱さや。』の「あれ」を探すと、『海堂に言われて、須野木のランドセルを蹴ってしもうた。みんながやってたから、自分もやった。』とあるので、ユウは「俺の弱さ」ととらえている。このことから、ユウが望む「強さ」を自分の言葉で表現する。表現力を普段から練習しておく必要があります。

答)人に左右されず自分の気持ちをつらぬくことができる強さ。(28字)同意可

問4 傍線部②「須野木が本気で嫌がっているなら、俺のやっていることは…」とありますが、このときの「ユウ」の気持ちを七十字以内で説明しなさい(句読点も一字に数えます)。

須野木が嫌がっていることは何か?を掴む。それは護身術です。これに対し興味を示さない須野木を説得し続ける一方で、自分がやっていることについて、「自分でもわからなくなって」いる。ここでも前問と同様に、自分の言葉で表現する能力を問われます。

答)ユウは親切心から護身術を教えようとした消極的な須野木の態度を見て、自分のしていることがまちがっているのではないかと思い始めている。(66字)同意可

問5 傍線部③「『ごめん』なんでか知らんけど、自然とそう言っていた」とありますが、このときの「ユウ」はどうして素直に謝ることができたのですか。その理由を百字以内で説明しなさい(句読点も一字に数えます)。

いじめられても平気で、また護身術に興味を示さない須野木ですが、鳥のヒナを守るときは、「びっくりするほど迫力のある声」で「きっぱり」と、ユウの行動を制止しています。ユウの腕を強くつかみ、「射るような強い視線」を送る須野木の変わりようを見て、ユウは「こいつの大事なものは、俺とは全然ちゃうところにある」と気付いています。この問題も自分の言葉で表現する箇所があります。

答)いじめられている須野木に強い気持ちを持ってもらえるよう護身術を教えていたが、ヒナを助けようとした自分の間違った行動に本気で止めさせようとした行動から、須野木は自分とはちがう価値観を持っていると気づいたから。(100字)

以上3問は、正しい読解力に裏打ちされた記述力が必要です。本文を正確に読んだうえで、言い換える、要約する、説明するというタイプの問題が大半です。従って、論理的に読むという読解法の基礎を押さえたうえで、記述の練習を繰り返すことが合格への近道です。

次の問題は、選択肢の問題です。選択肢の問題は、消去法で解きます。

問6 この文章の内容や表現について説明したものとして、最も適当なものを次の中から選び、記号で答えなさい。(    )

ア 「落書きされた犬みたいな顔だ」(3行目)という比喩を用いることで、須野木がいじめられているは、はっきりと発言できない須野木自身に問題があるのだということを読者に対してわかりやすく示している。

この比喩は、いたずらされたことに気づかない様子を例えたものです。目の周りにマジックで丸を描かれた犬の顔をイメージしてください。取消線部がまちがっています。

イ 「もうええわ!勝手にいじめられとけ、ボケ!」(82行目)という乱暴な言葉を用いて、須野木をあえて突き放すような発言をしていることから弱気な須野木をなんとか奮い立たせようとしていることが読み取れる。

すぐ後に「特訓して、鍛えたろうと思ったけど、無駄やった。」と思っていることからこのときは、本心で突き放しています。取消線部がまちがっています。

ウ 「じんじんと痛む腕をさすりながら」(169行目)という擬態語を用いた表現は、須野木に腕を掴まれた痛みと共に、これまで知ることのなかった須野木の一面がユウの心の中に深く印象付けられていることを表している。

エ 「須野木と並んで、俺も歩く」(110行目)、「俺はまた須野木と並んで、河川敷を歩いた」(169行目)という同じ表現が使われることで、異なる性格を持つ二人の関係が深まり、ユウは須野木の不思議な魅力に夢中になっていることが読み取れる。

110行目と169行目との間には、ヒナの出来事があります。出来事の前後でユウの須野木に対する理解が少しずつ分かってきたと思われます。取消線部の「夢中」は少し誇張されすぎた表現です。

オ 文章全体を通して関西弁を用いていることから、いじめという重いテーマを取り上げるにあたり、読んだ印象を少しでも明るいものにして、多くの人がいじめを考えるきっかけになればと願う筆者の配慮が感じられる。

消去法でふるいにかけると、ウとオの2つが残ります。このとき記憶で判別するのではなく、本文とよく見比べて判断することが大切です。残りの2つは、答えは1つなので、両者を天秤にかけより答えにふさわしい方を解答します。易しい問題は、消去法で1つに答えが絞れますが、このように難問は、最後に天秤にかけ、よりベターな答えを選択するという高度な判断が必要です。選択肢の問題は、鉛筆を転がしても答えられます。しかし、その分問題を難しくしてありますので、慎重に判別する精密さが求められます。「消去法で消し込み、最後に残った2つを天秤に架けより良い方を選ぶ」という手順を練習問題を解いて身に付けましょう。

答)ウ

今回は物語文の問題に関しての考察になりました。次回は、説明文の問題について考察したいと思います。